Student Voices

二週間の経験が私を変えた:南アフリカでの学びと成長

Uさん(外国語学部英語学科3年)

プログラム参加前の自分について教えてください

私は、外国語学部英語学科に所属しながら総合グローバル学部の教授のゼミに入ることを考えていたため、二年生秋学期はこのゼミ選択のために、自分が三年生以降どのような研究を進めていくのか決断を迫られた時期でもありました。複数のゼミの先生に直接メールをしてお話をしに行ったり、ノートに自分の関心を書き出してじっくり考える時間を作ったりする中で、南アフリカという国の特異な歴史を授業で学び、漠然と興味を持っていることに気づきました。ちょうどその頃、留学に行くか行かないか悩んでいて、あまり海外経験がない自分にとっていきなり長期留学をするのはハードルが高く、短期のプログラムを探していたら「アフリカに学ぶB」で南アフリカに渡航することができると知りました。これなら、今後の研究にもつながりそうだし、机上の学習に固執してきた自分の価値観を壊すことにもいい役割を果たすのではないかと期待しました。南アフリカが英語圏であることも、将来的にも英語を使った進路を視野に入れていた私にとってプラスの判断材料として働きました。参加前は正直、自分に自信を持つことができず、英語日本語に限らず人とコミュニケーションをとり関わりを持つことも苦手で、授業にもあまり身が入らず、周りに流されて授業中に睡眠や内職をすることも多かったと思います。ただ、そういう現状を変えたい、海外に行って新しい価値観を身につけたい、コミュ力・英語力を上げたいという思いは常に持っていましたし、全体的にもっと人間力を高めて、世界中のどこに行ってもサバイブしていけるような強さを持つことが、大きな夢でした。

現地での経験、学び、活動内容は?

  • Fees Must Fallの学生活動家の方の話を聞き、黒人の学生が教育の格差に対してどのように声を上げてきたのか、生の声を聴くことができた。同じ学生として、自分の住む国の問題に対する問題意識の高さに刺激を受けた。
  • Robben Islandというネルソンマンデラをはじめとする反アパルトヘイト(人種隔離政策)運動で捕まった人たちが収容された島を訪問し、当時実際に収容されていた元収監者の方の体験談を聞いたり、収容所内を見学した。 
  • District6 Museumを訪問し、黒人が住んでいた地域であったにもかかわらず白人居住区域に登録され、退去させられ文化を壊された人々の歴史を学んだ。人種差別の痛々しい過去の記憶と現在までの負の遺産を知った。
  • YMCAという現地でボランティアなどを行っている団体に訪問し、暴力や自主退学率の高さなどの教育面での課題について学んだ。同世代の活動家の方とラジオをとったり、子供たちと遊んだりした。
  • Kyayelitshaというケープタウン最大のtownshipを訪問し、スラム街の中を実際に見学し、現地の幼稚園に入らせていただいたり、伝統的なご飯をいただいたりした。(ここで食べたごはんで体調を崩した)
  • Gold Restaurantというアフリカの伝統的な音楽や踊りを体験しながら食事できる場所に行き、アフリカ独特の雰囲気を楽しんだ。喜望峰やWater Frontなどでも観光する機会があり、ケープペンギンなどの動物も観ることができた。
  • Stellenbosch大学では体調を崩してキャンパスツアーや現地学生とのハイキングには参加できず、授業を受けたり学生の前で上智大学についてのプレゼンをしたりした。授業ではmonopolyというゲームで格差の生じる過程を学んだりした。

印象に残った出来事は?

「アフリカに学ぶ」のプログラムでは、ほとんど毎日、一日の最後にリフレクションの時間があり、私が印象的だったのはこのリフレクションの時間です。全員が今日感じたことや学んだことを振り返り、自分の言葉で自由に意見をかわすことができた時間は、非常に知的好奇心をそそられるものでしたし、同世代のメンバーがどんな視点で同じものを見てきたのか知ることができる貴重な機会でした。例えば、ケープタウン最大のタウンシップであるカエリチャを訪ねた日には、前日に見た高級住宅街と比較して、同じ国に全く異なる地域があるという格差を目の当たりにした衝撃を、メンバーと共有しました。ただ観光地としてケープタウンを楽しむのではなく、見たものの裏に隠れている歴史や格差の問題は何なのかを考えることができ、リアルな「学び」とはこういうことかと気づかされることが多々ありました。私は特に、感じたことがあっても、頭の中でまとまりきらずに結局言葉にすることを諦めてしまうということが、それまではしばしばあったので、無理やりにでも言葉にして、伝えようとすることの大切さを学びましたし、わからないことをわからないと表現することの意味に気づくことができたのは大きな進歩でした。

留学を経て成長したなと実感していることや、身につけたスキルや知識は?

留学を終えてから、明らかに大学の授業に対する意欲が高まりました。それまで、本やレジュメなどを通じた「勉強」が「現実世界」から切り離されて別物として捉えてしまいがちでしたが、実際自分の体ごと移動し、新しい世界に触れたときに、机上の学びがリアルにこの世に存在するものなのだということを認識することができるようになりました。何より、文字や統計から得られる情報より、そこにいる「人」から直接学ぶことの面白さを知ったことはモチベーションを格段に上げることにつながりました。また、受け身で人の言うことに疑問を持たずに聞いているだけでなく、自分から疑問を持って学びに行こうとする姿勢が身に付き、三年生からのゼミや、英語で開講されている授業などではほとんど毎回自分から手を挙げて自分の言葉で発言をし、疑問を投げかけて学ぶことを能動的に満喫するようになりました。学校に来て、新しい視点を得られることは本当に楽しいし、「アフリカに学ぶ」のメンバーとも今に至るまでつながりを持って、ご飯に行ってしゃべり倒したりできることは本当に幸せなことですし、そういう人とのつながりがまた私自身のモチベーションを高めてくれていると感じます。語学力に関しても、私は日本語でも英語でも話すことが苦手でしたが、南アフリカで英語を毎日聞いて話して生活しているとかなり英語でコミュニケーションをとることに抵抗が減り、間違うことを恐れなくなりましたし、周りから違うことを間違いだと思わなくなりました。

留学経験を将来、どのように活かしていきたいか?

今回の留学経験は私の根本的な考え方に大きな影響を与えました。より積極的に人とかかわり、自分から行動して学びたいという意欲が高まり、南アフリカという国が抱える歴史の負の遺産や経済政治的課題に対する興味も深まりました。2026年2月から、今回の実践型プログラムでも訪問したStellenbosch大学に半年間留学することがすでに決まっていて、現地で実際に生活し、学生ともかかわることでより南アフリカという国を知りたいです。学問的な学びに限らず、人生で大事にしたいことを見つけ、今後のキャリアにつなげることができると信じていますし、二週間の留学経験が自分で自分の道を選ぶための原動力になってくれたことは間違いないと思います。大学卒業後は、大学院進学か就職でまだ迷っていますが、帰国後のゼミの活動や、卒業論文の執筆にあたっては、南アフリカの歴史と今日の関係にフォーカスして学びをより深めていきたいと思っております。

留学を検討している学生へのメッセージをお願いします!

留学をまだ経験したことがない人にとっては特に、留学に行くという決断はかなりチャレンジングに思えると思います。英語力やコミュニケーション力、自己管理能力などが未熟で、自分に自信が持てなかったり、留学を乗り越えられるほどまだ準備ができていない、と思って迷っている方もたくさんいると思います。私も留学前はそうでしたし、不安や恐怖心は常にありました。ですが、この留学経験がなければ、今の私はこんなにストイックに様々なことに挑戦していなかったと思うし、その影響は決して短期的なものではなくて、そこで出会った仲間との交流も含めて、今後の人生に長期にわたって影響を与え続けるものだと確信しています。留学をすることが現実的に可能ならば、経済的な要因などでその可能性が小さかったとしても、なんとかして挑戦してみるべきだと強く思います。必ず成長できるし、得られるものは大きいです。

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